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概 要日本学

いま、新たな日本学が始まる日本から世界へ、世界から日本へ

グローバル化と人文社会科学

激変する世界にあって、学問もまたグローバル化の波にさらされています。一方、人文社会科学の領域に目を向けると、社会科学の分野ではグローバル化がある程度進んでいるものの、人文科学の分野では必ずしもそうはなっていません。その最大の要因は、人文科学の研究者のあいだで、「紛争解決」や「持続可能性(サスティナビリティ)」といった現代社会の課題を各自の研究領域の課題としてどのように引き受けるのか、という問題意識が確立されていないことにあるのではないでしょうか。

こうした反省に立ち、日本学国際共同大学院では、個々の学問領域を守り、その領域を深掘りする伝統的なあり方ではなく、分野や時代・地域を横断する横の関係の発見に軸足を置きます。そしてグローバル社会にふさわしい「日本学」とその「プラットフォーム」の構築を目指します。

「日本学」の挑戦

日本は、長い歴史的経緯のなかで、渡来する諸外国の文化を受容し、また、わが国独自の文化を開花させてきました。この受容と創造の歴史過程のうちには、世界の人々が共感しうる、普遍化可能な独自の文化と多文化融合の可能性が秘められています。
従来の日本学研究は、日本においては、日本語による日本の視点での国内研究という限界が、また、欧米においては、英語中心による欧米の視点での日本の地域研究・日本語研究という限界がありました。

日本学国際共同大学院では、日本文化のなかに独自の価値を再発見することによって、混迷を深める世界をポジティブにとらえていく方法を提示することをめざします。新しい価値は、「日本から見た日本学」と「世界から見た日本学」との「視差」に他者を認める、不断のコミュニケーションを通してその「あいだ」に立ちあらわれるものです。

日本学の研究・教育分野

日本学国際共同大学院では、①地域研究として日本学、②視点・方法論としての日本学、の2本を柱に、新しい研究・教育を展開します。